骨髄異形成症候群なら大阪の血液内科太田クリニック

06-6245-2117
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骨髄異形成症候群

01.どんな病気?

骨髄異形成症候群(MDS)は、血球(白血球、赤血球、血小板)のいずれか、または複数が同時に減少し、それによる感染症、貧血、出血などの症状が出現しやすくなる高齢者に多い病気です。
骨髄中の造血前駆細胞(赤血球、白血球、血小板のもとになる細胞)に様々な形態異常(異形成)がみられるこがMDSの病名の由来となっています。
MDSのもう一つの特徴は、時間の経過とともに腫瘍細胞の分化能(成熟血球を作る能力)が失われて急性骨髄性白血病に進行する可能性があることです。
MDSも、骨髄増殖性腫瘍(MPN)と同じく造血幹細胞の遺伝子変異が原因とされますが、遺伝子変異はMPNと比べてより複雑です。
最新の国際分類(2017年WHO分類)では、MDSは形態的異常、急性白血病への移行のしやすさ、遺伝子変異のタイプなどの特徴によって10種類に分類されています。

02.治療について

MDSによる貧血には鉄剤などの造血剤は無効であるため、重度の貧血に対しては輸血療法が実施されます。
血球減少が進んだMDSに対しては、赤血球造血刺激因子製剤(ESA)の皮下注射や、最近ではルスパテルセプト(レブロジル®)の皮下注射が用いられます。
また、急性骨髄性白血病への移行リスクが高いMDSに対しては、アザシチジン(ビダーザ®)が用いられます。
若年者(概ね65歳以下)のMDSに対しては唯一の根治的治療として同種造血幹細胞移植が実施されることもあります。

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