白血球は病原微生物などの外敵から身体を守る働きを担います。白血球には好中球、リンパ球、好酸球、好塩基球、単球などの種類があります。
01.好中球
棹状核球と分葉核球を合わせて好中球と呼びます。好中球は白血球の半数以上を占め、体内に侵入した細菌、カビなどをいち早く捉えて処理する重要な役割を担っています。
02.リンパ球
免疫応答に中心的に関与する白血球です。免疫とは、細菌、ウイルス、寄生虫などの病原微生物やその他の異物, 他人の細胞、体内でがん化した細胞などを"非自己"として識別して排除する仕組みです。
リンパ球にはT細胞、B細胞、ナチュラルキラー(NK)細胞などの種類があり、連携して免疫応答を担います。
03.好酸球
アレルギー(喘息、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎など)に関与する白血球です。
04.好塩基球
好塩基球の働きは良く分かっていませんでしたが、最近、好酸球と同様にアレルギー反応に関わることが分かってきています。
05.単球
好中球より大型の白血球です。好中球と同じように細菌などを貪食する以外に、マクロファージと呼ばれるより大型の細胞に成長(分化)して、病原微生物だけでなく、傷んだ細胞や老廃物を貪食して処理する働きを担います。
また、マクロファージは貪食した病原微生物などの情報をT細胞に伝えて免疫応答を増強する"抗原提示細胞"としての役割も担います。
血液検査での白血球数は、血液1μL(1mm3)中の、上記すべての種類の白血球の合計数として示されます。
白血球分類(分画)は、白血球全体の中で各タイプの白血球が占める割合を%で示したものです(各タイプの比率を合計すると100%になります)。
例えば好中球の絶対数(血液1μL中の個数)を調べたいと思えば、【白血球数×白血球分類での好中球比率(%)】という計算で出すことができます。